商品に対する素朴な疑問や選び方ついて解明する企画、"気になる!アレコレ調査隊"第5弾です。執筆はおしおさんが担当します。
今回はノースフェイスを象徴するアウターシェル「マウンテンジャケット」を、これからの冬仕様にアップデートすべく、何を下に着ればいいの?暖かさは?着心地はどう?という疑問を解消するレイヤリングのレビューを行います。
マウンテンジャケット メンズ
冬用の本格的なアウターをお探しの方にも、ダウンもいいけど電車を乗り降りする都会においては実はシェル×インナーが使い勝手が良いかもしれませんので、ぜひチェックしていただければと思います。
マウンテンジャケットは、インナーダウンやフリースを連結できる"ジップインジップシステム"対応商品です。
ただしなんでも連結できるという訳ではなく、同じくジップインジップ対応のフリースやダウンのアイテムのみ可能です。
↓インナーに連結可能なジャケットはこのようにジッパータブがくるっと反転します。
袖部分は脱ぐときに付いてこないようボタン留め
首の裏もボタンがついています。
ジップインジップ対応インナージャケット
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NA72450 デナリジャケット(フリース)
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NA72301 ジップインバーサミッドジャケット(フリース)
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ND92451 ジップインジップアコンカグアジャケット(ダウン)
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NY82401 ジップインサニーヌックジャケット(化繊)
今回は連結できるアイテムに加え、ジップインジップ非対応の品番や他ブランドの人気フリースも着比べてみました。
今回レビューするインナーアイテム一覧
THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)
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NA72450 デナリジャケット(フリース)
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NA72301 ジップインバーサミッドジャケット(フリース)
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NL72404 マウンテンバーサマイクロジャケット(フリース)
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NY82313 サンダーラウンドネックジャケット(ダウン×化繊)
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ND92333 ライトヒートジャケット(ダウン)
patagonia(パタゴニア)
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26435 リツールジャケット(フリース)
Columbia(コロンビア)
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WE3220 スティーンズマウンテンフルジップ2.0(フリース)
モデルは南中さん(身長167cm、ノースフェイスではMサイズが適応サイズ)
マウンテンジャケットは全てMサイズを着用しています。
THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)のフリース
デナリジャケットメンズ
Mサイズ(ジップインジップシステム対応)
ノースフェイスのフリースで圧倒的に人気のデナリ。厚みのあるしっかりした生地感なのでジップインジップ対応なことが少し意外。
レイヤリングした感想
★★☆☆☆
・ジップで連結しているもののデナリの生地が脇腹のほうで余って一体感に欠ける。
・厚みのあるフリースなので袖や身頃でもごわつきを感じる。
・連結しないほうがごわつかないかも。
・保温性は文句なし
デナリジャケットは普段のサイズのワンサイズ上を選んでゆったり着られる方も多いと思うのでマウンテンジャケットMサイズ×デナリジャケットLサイズでも合わせてみました。
デナリLサイズの感想
★☆☆☆☆
・デナリの生地が全体的に余っていて動きにくい。正直無し。
特に身幅の余りがすごい。
サイズ違いでも連結できないことはないですが、このようにジッパーや生地が余ってしまいます。
着心地も良くありませんでした。
メーカーは同サイズでの連結を推奨しています。
ジップインバーサミッドジャケットメンズ
Mサイズ(ジップインジップシステム対応)
毛足長めで保温力が高く、ストレッチが効いて動きやすい定番フリース。
レイヤリングした感想
★★★★☆
・バーサはやや細身なのでごわつかず着心地良し
・デナリよりやや薄手であるが、暖かさはそれほど大差なし
・むしろスタンドネックがデナリより2cmほど高く、フィットするためより暖かく感じる
マウンテンバーサマイクロジャケットメンズ
Mサイズ(ジップインジップ非対応)
コスパ重視のフリース選びならコレ。
レイヤリングした感想
★★☆☆☆
・細身のつくりなので身体にフィットしすぎて動きにくい
・薄手なので真冬には保温性に欠ける
THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)のダウン
サンダーラウンドネックジャケットメンズ
Mサイズ(ジップインジップ非対応)
ダウンと化繊のハイブリッドジャケット。重ね着してもスッキリ見えるラウンドネックタイプ。
レイヤリングした感想
★★★★☆
・ジップインジップ非対応だがかなり着心地が良い。
・表面の生地がさらさらで引っかかりがなく、ノンストレス。
・ジャケット自体も軽くて楽
ライトヒートジャケットメンズ
Mサイズ(ジップインジップ非対応)
とにかく軽さが魅力のインナーダウンジャケット。
レイヤリングした感想
★★★★☆
・ごわつきはサンダーに次いでなく、快適な着心地
・首元の高さがある分ごわつきは気になるけど暖かさのほうが勝つ
・ちょっとでも暖かいほうがいいならこちら
・首回りのごわつきを少しでも減らしたい人はサンダーを
patagonia(パタゴニア)のフリース
リツールジャケットメンズ
Sサイズ
毛足長めで肌ざわりの良いオールラウンドなフリース。
レイヤリングした感想
★★★★☆
・滑らかな生地なのでフリースの中では一番ごわつきが無い
・バーサミッドとフィッティングは近い
・脇のごわつきはこっちのほうがすっきり
・かなり暖かい
Columbia(コロンビア)のフリース
スティーンズマウンテンフルジップ2.0メンズ
Sサイズ
コスパに優れる薄手のフリース。
レイヤリングした感想
★★★☆☆
・リツールとそこまで変わらず着心地は全然気にならない
・海外サイズなのでアームが他より細め
・真冬には保温性に欠ける
まとめ
ノースフェイスでのフリースをレイヤリングするならジップインバーサミッドジャケット。
デナリはジップインジップ対応品番ですが、かなりごわつくので非推奨という意外な結果でした。
ノースフェイスのダウンをレイヤリングするならサンダーもライトヒートもおすすめ。
ノースフェイス以外でフリースをレイヤリングするなら、パタゴニアのリツールジャケットもあり。
フリースかダウンか、というところでは軽さ重視ならやはりダウンに軍配が上がります。
対して、室内での羽織りなどに使い勝手が良いのはフリースですね。
冬山登山での装備としては、行動着にバーサミッド、休憩中の保温着として、サンダーやライトヒートジャケットを着用すると快適に過ごせそうです。
各ブランドハイスペックなダウンでのアイテム単体の暖かさを追求することもできますが、重ね着することで体感温度を調節するテクニックは、室内外を移動する日常においてはスマートな方法といえそうです。
ぜひ参考にしてください。